ガワラジオ

個人的な出来事の整理用。

知識

「え、そんなのも知らないの?www」

 

って言われる度に、「そんなのも」って言い方にカチンとくる。

 

その言葉の中には、「"普通の人"なら『当然知っておくべき知識』と『知らなくても良い知識』が明確に分かれていて、君はその『当然知っておくべき知識』に該当する知識を知らないんだよ。かわいそうに。」という嫌味なご教示がありありと含有されているのである。

 

君は難解な方程式を解けないじゃないか!という反論は悪手。"世間"の常識を知らずよくわからない数式にフェティシズムを感じる変態というレッテルを貼られるだけである。

 

「世間とは、君じゃないか!」

 

然し、世間が世間であろうが君個人であろうが、僕と彼の常識の枠にずれがあるという事実のみが残っているのである。

 

さて、この常識の枠のずれが人によってある前提で、「当然知っておくべき知識」と「知らなくても良い知識」をどう仕分けしていこうかというのが最近の思考対象である。もっと踏み込んで、「当然知っておくべき知識」、「必須では無いが知っておくべき知識」そして「知らなくても良い知識」の3つに分けてみたい。

 

ここ数年物事がどうあるべきかを考える上で信条としているのが、「目的無きものにイデア無し」というプラグマティズム的な又レヴィ=ストロース的な思想である。商社で成長とされることもコンサルでは停滞かも知れないし、どこぞの世界では退化かもしれない。なんとなく成長しているような気がする方向に面舵を取り精一杯努力し続けても、それはなんとなく成長しているような気がするだけかも知れない。まずは目的を決めなければ何も始まらないのである。

 

仕事に置いてはまずは明白であるように見える。転職も視野に入れたスキルアップの為だったり、なるべく楽をしてなんとか定年まで不自由なく暮らす為であったり、会社で働く目的は人によって様々かもしれない。然し会社という組織にいる以上、「会社にもたらす利益を最大にする」という共通目的は成立し得るのではなかろうか。あとはその目的に照らし知識の仕分けを行っていけば正解に辿り着きそうな気がする。(そこからも難しいが)

 

仕事以外で知識の仕分けをしようとすればたちまち難問である。結婚が文字通り人生のゴールインと考える腰掛け会社員であれば、仕事以外の生活は全て伴侶の発見に捧げられるべきであり、その目的を最大化するよう知識を仕分けることが可能であろう。然し仕事を超えた範囲では自分の生活に目的など無く、同時に知識の仕分けも不可能という整理になる。僕としてはひとまず「新しいことを知ったり、新しく人と出会ったりすることが最も幸せな事のひとつである」という直感を信じた上で、全ての事象を「必須ではないが知っておくべき知識」に仕分けしておいている。

 

と、とりとめもなく書いたが、つまり「こんなこと世間の常識だよ!」に対して「世間とは君じゃないか!」以上の反論が出来るレベル程には知識の仕分けを行えていないということです。。。