レジ袋
選択肢が増える事は必ずしも良いことでは無い。
と、思う。高まるエコブームを受けてレジ袋が有料化されてから久しい。買い物をする際にきちんとマイバッグを準備している人はすごいなと思う。僕はお出かけ前のドタバタが激しいタイプなので、計画していた買い物でもマイバッグをちゃんと持っていけることは稀である。
さて、マイバッグはできれば持っていった方がいいとして、問題はコンビニのレジでのコミュニケーション量が爆増しているということである。
「いらっしゃいませ、こちら温めますか?」
いえ、結構です。
「こちらストローはおつけしますか?」
いえ、結構です。ファミ…
「有料のレジ袋は必要ですか?」
あ、お願いします。ファミチ…
「以上2点とレジ袋で803円になります。」
あ、はい、えっとあとファ…
「ポイントカードお待ちじゃないですか?」
あ、…いえ持ってないです。
「お支払い方法は?」
IDでお願いします。
「edyで、ではタッチ願いします。」
あ、あいでぃーで…
「IDで、はいお願いします。」
「レシート必要ですか?」
あ、大丈夫です…
「ありがとうございました」
レジ袋だけでは無い。最近の電子決済の普及もコミュニケーション増に寄与しているに違いない。あとIDとedyは20%の確率で伝わらない。相手の話の腰を折らないこと、をモットーに28年生きてきた僕にとっては、これだけ質問攻めにあった場合に隙をみてファミチキを頼むことは大変難しい。高速の大縄跳びに入る感覚に近い。
レジ袋も決済手段もポイントカードも多数の選択肢の中から個人の好みで選べる点は素敵なことである。しかし、僕のような臆病な選択者のために、選択肢を無くす選択肢も欲しいものである。